【サッカー観戦の楽しみ方】No.15 フリーキックで得点するための戦略
川崎フロンターレの勢いが止まりません。
このままJ1史上最速のリーグ優勝を果たしてしまうかもしれません。
なんと言っても選手層が厚いですね。ベンチ入りしている選手の活躍が好調の要因になっていると思います。
そんな川崎フロンターレですが、30節の横浜FMとの神奈川ダービー戦で面白いフリーキック(FK)がありました。(1:25)
今回はこのFKの狙いについて解説していきたいと思います。
フリーキックに戦術はあるのか?
フリーキックは大きな得点源となります。
日本では、中村俊輔選手や遠藤保仁選手がFKの名手として知られています。
ペナルティエリア周辺でFKを獲得するとさらに得点のチャンスが広がります。
相手ゴールキーパーはそのままFKを蹴られると守らないといけないゴールの範囲が広くなるので、ゴールの守備範囲を減らすためにゴール前に壁を作って守備範囲を狭くします。
相手キーパーはFKの位置がゴールに近いと壁の枚数を多くし、ゴールから離れるほどに枚数を少なくしていきます。
同じ位置からのFKでも壁の枚数はキーパーによって様々です。
壁の枚数で相手キーパーがどのくらいピンチと感じているかが分かるのも面白いです。
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壁を作ることで相手はFKをブロックして失点の確率を減らすことができますが、壁を作ることでデメリットも生じます。
それは、「キーパーからボールが見えにくくなる」ということです。
そのためにキーパーは、壁でゴールを守っている部分は壁に任せて、キーパー自身はボールが見えるポジションに位置取ります。
その結果、キーパーはゴールの真ん中に立たなくなるということが多いです。
このボールを見えにくくするということを上手く利用したのが今回のフロンターレのFKです。
相手の壁にプラスして自分たちで壁を作り、キーパーからボールを見えにくくしています。
通常キーパーは壁を作っている味方選手たちの足の隙間からボールを見ています。
フロンターレの選手が作った壁が膝立ちしているのは、キーパーからボールを完全に隠すためです。
キーパーはボールが壁を超えてきて初めて反応できるので圧倒的に守りづらくなります。
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一方で、膝立ちで壁を作ることのデメリットもあります。
FK後にボールがこぼれた時に膝立ちしている壁の選手たちは他の選手よりも反応が遅れるため、セカンドボールを拾いづらくなります。
セカンドボールが拾えないと、連続攻撃ができなくなったり、カウンター攻撃をくらってしまうことに繋がります。
最後に。。。
今回はフリーキックを取り上げてみました。この戦術は新しいものではないですが、あまり見ないので新鮮味があります。
高校サッカーでも採用しているチームも多いと思うので是非注目してみてください。